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Live!スポーツ 東京版 第16号

ブヒブヒ騎手の好判断ズバリ!

前半戦GP馬はバケルノクヴェール

伏兵の奇襲

前半戦の締めくくり・宝塚記念では、7番人気の『バケルノクヴェール』(ネヴァーランド氏所有)が内から鋭く伸びて勝利を収め、重賞初勝利でGT初制覇を果たした。

降りしきる雨の中、内枠の1枠2番でスタートしたバケルノクヴェールは、ペースを抑えてやや中団寄りに控えた。レースは『ザッツウェイ』(ブルームファーム氏所有)騎乗のスカッタ騎手が単騎大逃げに打って出たため、場内は騒然。ややペースが速くなり、縦長の展開となった。4コーナーを回るころには、後ろから追い込む馬がスパートをかけ始めたが、バケルノクヴェールは内で粘り続け、直線に向いてからダッシュをかけた。溜めていた力を一気に爆発させるかのように、内側をスルスルと抜け出し、ゴール前の壮絶な叩き合いを制した。

荒れた馬場で縦長の展開、ジョッキーたちの様々な思惑・駆け引きが勝負を左右するといっても過言ではない。「本来前に行く馬だし、今日は特に馬場が悪かったからね、みんな前に行きたがるんだけど、その中で今回のレースはスカッタ騎手が大逃げしたよね。けっこうペースが速くなりそうだったので、あまり無理はしなかった。この馬場じゃ普通ペースが落ちるはずなのに、結局ペース速くなったでしょ。かと言って、後ろに控えすぎても今日の馬場じゃ追い付けないだろうし、この馬は瞬発力で勝負する馬でもないからさ、あまり後ろにも行きたくない。あの位置取りがまさにベストだったと思う。内枠だったから、経済コースが通れてラッキーだったね」と、ブヒブヒ騎手はレースを振り返る。

勝利したバケルノクヴェールはかなり距離適性が広いため、次レースの選択の幅も広い。次回のレ

ースからはGT馬として、その名に恥じないレースぶりが期待される。

名血揃い!2歳馬特集

東京サーバーでは、今シーズンも期待を背負った2歳馬たちが誕生している。今回の2歳馬特集でも、記者の目に留まった競走馬を紹介したい。

1頭目は『ベルベットフォード』(みっこ氏所有)。名血・ブランドフォードの仔であり、生まれながらにして卓越したスピード能力と丈夫な体を授かっている。欠点らしい欠点も見当たらず、走る姿はまさにパーフェクト。芝路線での活躍が大いに期待できる1頭だ。

2頭目は『ケロキャロウェイ』(エルグランド氏所有)。日本が生んだ名スプリンター『サクラバクシンオー』の産駒である。鋭い切れ味を持つ差し脚と、大舞台で物怖じしない精神力は天下一品。父と同じく、短距離路線に進むことになるだろう。

ベルベットフォード / ケロキャロウェイ