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Live!スポーツ 東京版 第6号

今度はグランプリで魅せた!GT連勝!メキラスター!

GT連勝!メキラスター!

“伏兵”の逆襲

暮れの中山で開催されるグランプリレース・有馬記念を制したのは、7番人気『メキラスター』(スピードスター氏所有)だ。ジャパンカップに続いて連勝、GT2勝目を飾った。

12番人気でジャパンカップを制し、一躍話題となったものの、評価は依然として低いまま上がってこない。昨シーズンの3月にオープン戦を勝って以来、重賞への挑戦を重ねるたびその厚い壁に跳ね返され続けたその戦績が、評価に暗い影を落としているといってもいいだろう。前走で見せた劇的な勝利は、完全にフロック視されていた。

今回のレースで絶好の最内枠を引き当てたメキラスターは、前走同様レース序盤から積極的に先団に取り付くと、距離のロス無く内ラチ沿いを回り、スタミナを温存する作戦に出た。さほど荒

れていない良馬場にも助けられ、スピードを落とすことなく先団から抜け出し、これまた前走同様、『クロウディア』(三遊亭円楽氏所有)との叩き合いに競り勝った。

亀山泰騎手は、「流れもそんなに速くなかったし、自然に前に出れたので、そのまま流れに身を任せて行っちゃった感じかな。それにしても、たいした根性してるね。競り合いになると強い」とコメントしている。

低人気を覆してGTを連勝した実力は間違いなく本物だ。もう“伏兵”とは言わせない。さすがに次走は評価が上がってくることが予想されるが、「2度あることは3度ある」という言葉もある。低人気だからこその激走に期待するのも面白そうだ。

戦慄の末脚、爆発!

地方競馬のシーズン最後を締めくくるのは東京大賞典。この

レースに勝利したのは、『バケルノフロール』(ネヴァーランド氏所有)だ。

芝・ダートのレースで常に優勝争いを演じ、徐々に注目されてきたこの馬が選んだ4戦目のダート戦。大外枠から出走したバケルノフロールは、道中後方に待機し、虎視眈々とその末脚を爆発させる時を待った。最終コーナーを回りながら外に持ち出すと、直線に向いてからはまさに圧巻。極限ともいえるトップクラスの瞬発力を生かして大外から一気に先頭を捉えると、追いすがる後続を突き放してゴールした。

「この馬はどちらかといえばダート向きじゃないのかな。芝では乗ったことが無いから、実際のところは分からないけどね。これだけの走りができれば十分通用すると思うね」ダート戦の時にのみ騎乗する、砂名人・ゲラン騎手らしいコメントだ。

昨シーズン、かつて同オーナーに初めてのGT勝利をもたらした名馬が、シーズン末にまたしてもオーナーにGT勝利をプレゼントした。今後もさらなる飛躍が期待される。

バケルノフロール