理想の逃げ切り1月第4週、ラクス騎手が手綱をとる『トルドラデアップ』(ブリュンヒルト氏所有)が、今シーズン最初のGIレース・川崎記念を制した。 レース序盤は、好スタートからスッと抜け出したトルドラデアップの逃げで始まり、『シュウベエ』(マックス氏所有)が2番手に控えて追走する。中盤は淡々とレースが進むが、逃げるトルドラデアップの底力はひと味違った。直線で凄い勢いで迫ってくる追い込み馬を突き放したのである。追走を続けていたシュウベエはついていけない。『キフネエリシオン』(貴船駄天使氏所有)が最後に追い上げてくるが、トルドラデアップが理想の逃げ切りを見せて1着でゴールした。 トルドラデアップはデビュー戦からダートコースを専門に走ってきたが、今回がGIレース初制覇 |
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となった。デビュー当時からそのスピードとスタミナで、次々とダート戦で勝利を収め、川崎記念の直前に出走したダート2000mレースでも1着を勝ち取る。逃げ切りを得意として、デビュー戦から常に逃げの戦法を貫いてきたラクス騎手は、「トルドラデアップは最強の馬」と断言する。しかしこれまでの道のりは決して楽なものではなく、「逃げなければ能力を発揮することができないのか」と、常に悩んでいたという。 今後のレースにも期待したいところだが、これ以上の成長は見込めなさそうである。2月第2週の佐賀記念では無念の6着であり、引退が囁かれている。 期待の2歳馬特集新シーズンが始まり、新しく誕生した2歳馬達がスクスクと育っている。今回も元気に育っている期待の2歳馬を紹介しよう。 最初に紹介するのは『ローゼナ |
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ナ』(ブルース氏所有)。父は悲劇の名馬「サイレンススズカ」。スタミナや持続力は今シーズン2歳馬の中でもトップクラスといえるだろう。牧場を駆けるその姿は、秘められた能力を感じさせる。今シーズン他の2歳馬には見られない、特別な能力の持ち主だ。
次に紹介するのは、『ソレイユモナルク』(アムロレイ氏所有)。均衡のとれた素晴らしい馬体で、完璧といえる素質を持っているようだ。特に芝のコースでは、その能力を十分に発揮してくれそうな予感がする。
最後に紹介するのは、『シモンアンジェ』(ウォルデン氏所有)。全体的なバランスのとれた能力の持ち主で、期待の2歳馬である。あえて欠点をあげるならば、得意なレースを見つけることに苦労しそうな予感がする。芝よりもダートに適性がありそうだが、短距離を得意としていないところが唯一の欠点といえるだろう。