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Live!スポーツ ロンシャン版 第10号

菊花賞トライアル

神戸新聞杯はフサフサディアボロ

人気薄での勝利

阪神競馬場で9月第5週に行われた菊花賞トライアルレース、神戸新聞杯を『フサフサディアボロ』(今夜が山田氏所有)が16頭中11番人気という状況の中、見事に勝利を手にした。

前日から降っていた雨の影響もあり、馬場の状態は稍重。本来馬場状態が悪いと競走馬は実力を発揮できないものだが、フサフサディアボロは違っていた。抜群の安定力でどんな馬場にも対応し、過去に勝利した3レース中2レースは重馬場での勝利である。

スタートでは出遅れる事無く、先頭集団の好位置をキープしてレースを先導していく得意のスタイルをとった。終始自分のペースでレースを展開させ、残り600メートルを切った時にフサフサディアボロが動き出す。後続を一気に突き放すように加速してトップに躍り出る。レース序盤からフサ

フサディアボロと並んでいた3番人気の『デジタルオーラ』(エクレル氏所有)が後方から襲いかかるが、あと一歩のところで届かず1/2馬身差でフサフサディアボロがゴールへ駆け込んだ。

フサフサディアボロはデビュー以降順調に勝ち星を挙げてきたが、6月第1週の白百合S勝利以降調子が上がらず、3戦走って2着が1回、6着が2回と勝ちきれず、さらに周囲からも「この馬の限界はもう見えた」などという噂が立っていた。その悪評を吹き飛ばす見事な勝利だった。これから始まる秋のGI戦線での活躍を是非とも期待したい。

デビュー間近!?2歳馬特集

既に2歳馬のデビュー戦が始まり、各厩舎から続々と2歳馬がデビューしている。そしてこれからデビューを控えている2歳馬の中でも、特に注目すべき2歳馬達を紹介しようと思う。

まず1頭目は『キャロルグラス』(キュレイポート氏所有)だ。他の2歳馬達と比べて成長が早く、牧場スタッフや調教師も驚きの色を隠せない。調教の仕上がり具合も上々で、出走すればすぐにでもいい勝負が出来るほどだ。若干スピードに難があるようだが、そこは持ち前のスタミナで十分フォローできるだろう。

続いては『エスクリスナーガ』(カルミス氏所有)である。特に目立つ部分はなんといってもそのスピードだろう。トップスピードになるまで少々時間はかかるが、一度トップスピードになったら並の馬では追いつくことができないだろう。適性も広く、短距離から長距離まで幅広く対応できるようだ。

最後は『トリックオーバー』(喫茶モーリー氏所有)。全体的に高い能力を誇り、非常にバランスの取れた良馬だ。あえて欠点を上げるとするならば、少々パワー不足な部分があるので、そこを今後の調教でどうカバーしていくかが重要になってくるだろう。

キャロルグラス エスクリスナーガ トリックオーバー