大外一気!豪快差し切り勝ち秋の訪れを告げるレースが、真夏のアツさに包まれた。 秋の中山開催最終週、『マナツノドア』(bigwave氏所有)が、 デビューは3歳の夏、じっくりと手塩にかけて育てられたこの馬は、期待に応えて快進撃を続けた。古馬になってからもその才能はますます磨かれ、高松宮記念でGT初戴冠。前哨戦の北九州記念でも勝利を収め、10連勝でこのレースに挑んでいた。 道中は後方で折り合うと、4コーナーで外に持ち出し、直線での上がり勝負に備えた。最後の直線はまさに圧巻。世界トップクラス | |
と言われる、持ち前の瞬発力とパワー生かして坂を駆け上がり、他馬をごぼう抜きした。 かつて短距離路線で活躍し、国内外のGTを4勝した偉大な父にどこまで近づけるか。さらなる活躍を目指して、真夏のようにアツイ戦いのドアを開いていく。 GT初勝利!海外レース・凱旋門賞を制したのは、『エンテイ』(バルビ氏所有)だ。 クラシック戦線で期待されながら、惜しいレースが続き、あと一歩で届かなかったGTのタイトル。今回5回目のGT挑戦で、見事初の栄光を掴み取った。 好走を繰り返しながら、なかなか勝ちを拾いきれないところが嫌われたのか、実績面で勝る他馬の陰に隠れて、6番人気に甘んじた。それでもオーナーと主戦の星田順子騎手は、いつものスタイルを崩さず、頑なにこの馬の |
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戦い方を突き通し、勝ってみせた。喜びもひとしおだろう。
ダービーではクビ差で敗れた同世代のライバル、『パラダイススヴィート』(LOUDNESS氏所有)とのデッドヒートに競り勝ち、ダービーで味わった悔しさを、場所を移したこの海外の大舞台で晴らす格好となった。
GTで勝利したことによって、またこの先のローテーションが変更されることも予想されるため、他陣営も油断できない日々が続きそうだ。
記者イチ押し!2歳馬特集
今シーズンも次々と期待の2歳馬が、各地で激戦を繰り広げている。今回の2歳馬特集は、記者が注目している未出走の競走馬を1頭紹介する。
その競走馬は『ナサネバナラン』(河内牧場氏所有)。未出走ながら、早くも2歳王者候補として、注目を浴びている。父馬は気性に難があるようだが、あの大物種牡馬「サンデーサイレンス」も気性難であったことを考えると、そう悲観することではない。実際この馬も、配合によって見事に気性難を解消し、2歳馬とは思えないほどの落ち着きある動きを見せている。現在は着実に調教メニューをこなし、仕上がりは上々。デビューの日にどんな衝撃を見せてくれるか、今から待ち遠しい。