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Live!スポーツ 大井版 第14号

北の大地で重賞3勝目

札幌記念の覇者はアゴラ!

豪快な差し切り勝ち!

夏の札幌競馬場で開催された札幌記念。このレースを制したのは、7番人気の『アゴラ』(アキーラ氏所有)だ。

道中後方集団に控えたアゴラ。デビュー以来ずっと手綱を取ってきたガンバ騎手との信頼関係は固く、息はピッタリだ。4コーナーを回り、前を行く馬群の進路が開かないと判断するやいなや、迷わず大外に持ち出して直線での追い比べに賭けた。届くかどうか、微妙な距離での攻防。一団となってゴールに飛び込み、写真判定となった。長時間の審議を経て、着順掲示板に馬番が表示されたとき、スタンドからは大きな歓声が沸いた。

重賞3勝目をあげたアゴラは、2週前の関屋記念を15番人気で勝利し、今回2000mの距離は初挑戦。マイルでの実績はあったものの、スタミナ不足を指摘する声

もあり、結局7番人気に落ち着いた。「今まで勝ってきた重賞は全部低人気ですしね、余計なプレッシャーも無くて、かえって気が楽ですよ。それにしても不思議な馬ですね」とガンバ騎手は笑って話している。

アゴラの今後の出走予定は未定だが、芝の中距離戦線に新たな風をもたらしてくれるかもしれない。

夏の2歳重賞の行方は?

9月2週、小倉競馬場では小倉2歳S、新潟競馬場では新潟2歳Sがそれぞれ開催された。

芝1200mで争われる小倉2歳Sを制したのは、『スノーウィング』(茂木氏所有)だ。父はかつてその白毛の馬体で一世を風靡し、ここ数シーズンリーディングサイアーの座を守り続けている『ツバサアロー』(回胴氏所有)。サイアーラインにその名を残す偉大な1頭だ。

積極的に前へ行く競馬で、道中は2番手あたりを追走。最後の直線では後続に影をも踏ませぬ快走で、他馬に力の差を見せつけた。

仕上がりも早く、父譲りのスピード能力は既に開花している模様。マイルもこなせるその適性能力で、2歳王者最有力候補となること間違いなしだ。

一方、芝1600mで争われる新潟2歳Sを制したのは、『レッドニーベルン』(くっきー氏所有)だ。無傷の3連勝で重賞勝利馬に上り詰めた。

道中はかかる様子も無く、落ち着いたレース運びで先団をキープ。直線でも下がることなくスピードを維持し、『リオクラシーク』(アリア氏所有)に競り勝った。

記者の見たところ、こちらも仕上がりはほぼ完璧と言っていいだろう。体質的にも非常に丈夫のようで、特に問題は無い。今後の2歳戦線を引っ張る器であることは疑いようがない。

スノーウィング