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Live!スポーツ 大井版 第10号

来期クラシックも見えた!?

新潟2歳Sはディアカカオが制す!

軽快な末脚で一気!

9月2週に新潟競馬場で行われた新潟2歳S。2歳王者への登竜門としても知られるこのレースを制したのは、『ディアカカオ』(リャンペーコー氏所有)だ。7月に同じく新潟で行われたマリーゴールド賞では2着、そして今回見事重賞初制覇と確実にステップアップしており、その様子にはオーナーのリャンペーコー氏も目を細める。来期が楽しみな注目の2歳馬がまた一頭現れた。

レースのほうは、スタートから『ヤマカツスズラン』(システム馬)と『ジンガムドラ』(章吾氏所有)が引っ張る展開。一方のディアカカオは後方外側に構え、沖本瞬騎手がじっくりと戦況を見つめる。コーナーを抜けラスト3ハロンを過ぎてもまだディアカカオは動かない。このまま後方に沈むのかと皆が思ったラスト500m、まさに疾風のごとくといった表現がぴった

りの末脚で一気に前方へ抜け出す。ゴール前200mでの『メモリープラネット』(ミスターウップス氏所有)との競り合いもに勝ち、そのままトップでゴール板を駆け抜けた。

スピード・スタミナ・パワーとどれをとってもトップクラスといえるディアカカオ。あえて言うならばスタートに少し難があるが、それも今後の調教次第では十分克服可能だ。弱点のスタートにさらに磨きをかけたとき、来期クラシックでの成功がぐっと現実味を帯びてくる。次回の出走を含め、ディアカカオの今後の動向からますます目が離せない。

怒涛の脚でシリアスカーン!

新潟でのレースとほぼ時を同じくして小倉競馬場で行われた小倉2歳S。新潟2歳Sと同じく有望な2歳馬が登場するレースとあって、今後のスターを人より

早く発掘しようと、スタンドやパドックではいつになく真剣な眼差しのファンの姿も多く見られた。

そんなレースを制したのは一番人気の『シリアスカーン』(岸野政秋氏所有)だ。スプリント戦にも関わらず、しんがりから5馬身差をひっくり返し、さらに2着に5馬身差をつけるという圧巻のまくり。見ているものが痛快になるほどの勝利に、スタンドからはどよめきにも似た歓声が沸き起こっていた。

ファンも大喜びの圧倒的な勝ちっぷりに、この日シリアスカーンに騎乗した大湖騎手も「乗っている僕も楽しくなりますね。今はまったく負ける気がしません。本当に末恐ろしい馬ですよ」と上機嫌でインタビューに応えた。ファンやオーナーだけでなく騎手さえも笑顔にさせる見事な勝利。この馬もまた、来期の重賞戦線を賑わせてくれるに違いない。

シリアスカーン