王者の貫禄中京競馬場で3月第5週に開催された高松宮記念を、『ベストパーラ』(レーザー氏所有)が2シーズン連続で勝利し、短距離最強馬としての地位を不動のものとした。 天気はあいにくの悪天候。馬場の状態も決して良い状態とは言えず、レースが荒れてしまうかのように思われた。そんな状態の中、ついにレースがスタートする。出走直後、ベストパーラが先陣を切って飛び出す。「先行馬は勝てない」と言われている高松宮記念だが、既に一度は制したレース、きっと大丈夫だろうとベストパーラ陣営は安心して見守っていた。その期待に応えるかのように、全くペースを落とさず得意のペースでレースを展開するベストパーラとイメージ騎手。最後の直線ではさらにスピードを上げ、後続を引き離しにかかる。背後から必死に | |
『シストオブザシーン』(アキーラ氏所有)が追いすがるも、それを振り切って見事に勝利した。 ベストパーラは昨シーズンに、高松宮記念と双璧を成す「スプリンターズステークス」にも出走しているが、2着と惜敗している。是非今年こそは勝利して、春秋スプリントGI連覇を果たしてもらいたい。 新シーズン!期待の2歳馬ついに新しいシーズンが開幕し、続々と新しい競走馬達が産まれている。取材を進める中で、本紙記者が特に気になった注目の2歳馬を紹介しよう。 最初の紹介は『ジンロジース』(ジェニュイン氏所有)からだ。まだ調教は始まっていないが、放牧されているジンロジースの姿を見た瞬間、稲妻に撃たれたような閃光が走った。2歳にして往年の名馬を彷彿とさせるような見事に発達した身体、そこから漂う王者 |
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の風格、全てにおいて「素晴らしい」の一言である。厩務員は「馬体の発達のせいか、若干足元が危ないような気がする。怪我等に悩まされないといいが」と話をしており、今後の調教がとても気になる一頭だ。
二頭目は『エアバトルアマゾン』(ホリマル氏所有)を推したい。2歳馬の中でも成長が早い方で、既に調教も開始されている。仕上がりはまずまずといったところだが、6月のデビューに向けてしっかりと仕上げてくるだろう。調教師によると、同世代の競走馬達の中でも瞬発力が群を抜いて秀でているようだ。若干スタミナに不足があるようだが、短距離で走れば敵はいないだろう。
最後は『ディップイットロウ』(なかまさ氏所有)を紹介する。父があの「ディープインパクト」という事もあり、活躍が期待されている一頭だ。その遺伝子をしっかり受け継いでいるらしく、一瞬の切れ味と馬体に宿るパワーに大きな可能性を感じる。スタミナも相当な素質を持っているようで、父と同じく中〜長距離でのレースでその実力を発揮するのではないだろうか。