昨年のカリ返す暮れの大一番・グランプリの有馬記念を制したのは、『テイオーレベッカ』(みきすけ氏所有)だ。 第27シーズンは菊花賞馬として、3歳馬ながら果敢にこのレースに臨んだが、11着と大敗。今シーズンに入ってからは天皇賞(春)を制し、国内最強ステイヤーの座を奪還することに成功した。その後は活躍の場を海外に移し、愛セントレジャーに勝利するなど、成果を上げつつ確実な成長を遂げて帰国。帰国初戦でのグランプリ制覇となった。 「この馬の調教は見ていて本当にすごい。生まれつき素晴らしい素養を持っていたのに、かなり質の高い調教を行っているから、さらに凄みを増している。よくもまぁあそこまで鍛え上げたよね。あの調教で鍛え上げられたスタミナ能力は特に群を抜いてるから、まさにステイヤーにはうってつけ。 |
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大舞台に強い精神力も持ってるしね。父親(トウカイテイオー)の影響もかなりあると思うよ。あんな馬を見ていると、私も厩務員としてもう1度夢を賭けてみたい…あ、何でもありません」と、中山競馬場で観戦していた元厩務員・川村光氏は語る。 このレースの勝利で、GTは4つ目の戴冠。まさに今が充実の時なのかもしれない。今後は昨シーズン同様、阪神大賞典から天皇賞(春)の連覇を目論んでいると考えられる。ステイヤーキングとしての貫禄を見せてくれることだろう。 ダートの祭典は
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積極的に前に行く競馬を見せ、直線で抜け出すと素晴らしい末脚を繰り出し、ゴールへと駆け込んだ。
手綱を取った西川騎手はレース後、「周囲からは『力強さが足りない』と言われ続けてますね。確かにそういうことも感じ取れなくは無いですが、もともと能力の高い馬ですし、ダートへの適性もかなり高いと思っていました。またこの馬に乗らせてもらえるように精進します」と明るく話した。
弥生賞を制し、皐月賞でも2着に入る活躍を見せた、かつてのクラシック候補。渡仏して仏ダービーを制し、GT馬の仲間入りを果たした後は、なかなか勝ち星に恵まれなかったが、前走の福島記念で久々の勝利。そのまま芝のレースを選ぶと思われたが、デビュー戦でも走ったダートのレースで、再び花を咲かせた。
次走にどんなレースを選ぶのか、陣営の判断が待たれる。