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Live!スポーツ 阪神版 第11号

大舞台で見せた実力!

春の盾はモンプリシンプの頭上に!

爆発的加速でレコード勝利!

5月1週に京都競馬場で行われた、春の古馬最強決定戦・天皇賞(春)は、『モンプリシンプ』(うらら街道氏所有)が、3分14秒1のコースレコードで勝利をおさめ、古馬王者の称号を手に入れた。3番人気とはいえこれまでGTはおろか重賞も勝ったことのないモンプリシンプの勝利、しかもレコード更新のおまけつきとあって、電光掲示板に結果が表示された瞬間メインスタンドは大きくどよめいた。

レースは、スタートから『シンシナティキッド』(柏木氏所有)と『スピネルサムソン』(Spinel氏所有)が先頭を引っ張る展開。先頭からしんがりまでは約7馬身の大きな1つの馬群でレースは進んでいく。モンプリシンプは大人しく4〜5番手でじっくりと状況を見つめる。レースが動いたのは最後の直線。コーナーを抜け馬群が大

きく広がったところで、それまで2番手につけていたスピネルサムソンがスパート。瞬く間にシンシナティキッドをかわし、そのまま先頭に立つ。スタンドのファンのほとんどがこのまま終わるのかと思ったそのとき、後方から我慢強く食らいついてきたモンプリシンプが、最後の力を振り絞るようにさらにペースアップ。これで一気にスピネルサムソンに並び、そのままゴールへとなだれ込む。騒然とした雰囲気の中、レースは写真判定に。そして、ハナ差でモンプリシンプの勝利が確定し、会場は大きな歓声に包まれた。

これまで重賞での勝利はなく、前走のダイヤモンドSでも11位と惨敗していただけに、まさか春天という大舞台で結果を残すとは、陣営もまったく期待していなかった様子。この日騎乗したブッシュ氏も、「もう(先頭には)届かないかと半ば諦めかけていたんですが、そこから今まで見せた

ことのない底力を発揮してくれまし た。ゴールの瞬間はこっちが頭が真っ白になりました」と、大金星に驚きを隠せない。

この勝利で一躍スターダムに駆け上がったモンプリシンプ。このまま引退を選ぶのか、それともさらなる栄光をつかみにいくのか。いずれにせよ今後の動向には要注目である。

注目の若駒はどいつだ?

今回紹介するの2歳馬は牝馬の『ドールバイス』(ぐっち氏所有)だ。父に『ユズノアルドール』(柚岐氏所有)、母に『バイスロイヤル』(ぐっち氏所有)を持ち、スタミナ・持続力に非凡な才能をうかがわせる。全体的に見ると瞬発力に少し乏しい感はあるものの、それもあくまで他の力と比較したときの話。芝・ダートともに高い適性を見せており、幅広いフィールドでの活躍が期待できる。これからの成長が実に楽しみだ。

ドールバイス