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Live!スポーツ 阪神版 第4号

ゲットバックラヴ 女王の座奪取!

大波乱の女王決定戦!

嵐を呼ぶ女?

今シーズンの女王決定戦・エリザベス女王杯は、昨シーズンまでとは違い、群雄割拠の大混戦となった。そんな中、勝ち名乗りをあげたのは、13番人気の『ゲットバックラヴ』(フセイン氏所有)だ。

この馬には常に波乱が付きまとう。1番人気で勝ったのは、新馬戦のみ。その他のレースでは、1番人気になったことがなく、すべての勝鞍で1番人気を実力で打ち破ってきたという、馬券予想師泣かせの馬なのだ。

この馬ほど「意外性」という言葉がよく似合う馬も多くないだろう。かつてデビュー2戦目でダービー直行し、5着に入賞して周囲を驚かせた。条件戦を勝ち上がった後、突然海外へと目を向け、出走したヴェルメイユ賞を勝ち、GT馬の仲間入りを果たした。しかし、秋華賞・天皇賞(秋)での凡走が響き、このレースでも

13番人気の低評価。この評価は順当とも言える評価だったかもしれない。

しかし、この日のレースは何かが違っていた。海外帰りの休養後2戦を叩かれ、調子が完全に戻ったのかもしれない。最後の直線で鋭く飛び出し、あっという間に先頭を射程圏内に捉えると、二の脚を使って先行馬をハナ差で差し切った。主戦のうむ騎手は、レース後に「今日はいつもと違って、落ち着いている割には踏み込みもしっかりしていて気合が乗っていたみたいだね。跨った瞬間にいい気配を感じたよ」と語る。

このレースで2着に滑り込んだのは、6番人気の『エストゥペンド』(まこにょん氏所有)。GTレースは6回目の挑戦となったが、最後の直線で逃げ切れず、5度目の2着に敗れた。またしても「シルバーコレクター」の名を返上することはできなかった。

13番人気と6番人気の1・2フィニッシュに、配当は大荒れ。スタンドには、外れ馬券が嵐に吹かれた花びらのように、美しく、空しく舞い散った。女王の座を巡る大波乱の戦いは、波乱のうちに幕を閉じた。大波乱の主役『ゲットバックラヴ』には、今後再び大番狂わせを起こしてくれることを期待したい。

2歳頂上決戦迫る!

今シーズンも暮れが迫り、盛り上がるのはグランプリだけではない。2歳馬達の頂上を決める阪神JF・朝日杯FSがまもなく開催される。今回も、頂上決戦の本命と思われる本紙注目の競走馬をご紹介しよう。

札幌2歳S・デイリー杯2歳Sを制した『フェアリーマスター』(けいすけ氏所有)は、間違いなくこの戦いの大本命となるだろう。父はデビュー2戦目で朝日杯FSを制した良血。この馬も父に負けない活躍が期待され、ここまで順調に力を発揮している。

その『フェアリーマスター』と同じ父を持ち、新潟2歳Sを勝利した『ウオヌマコシヒカリ』(新潟米米氏所有)の動向にも注目だ。札幌2歳Sでは2着に敗れたものの、万全に仕上がった体は、古馬に見劣りしていない。戦線に大きな影響を与えることになるだろう。