競馬伝説Live!

Live!スポーツ

Live!スポーツ エプソム版 第11号

デビューから2年 待望のGI初制覇!

2月砂王はバラドヅィア!

壮絶な叩き合いを制す

2月4週に東京競馬場で行われたフェブラリーステークス、中央競馬の年度最初のGTとなるこのレースを制したのは、今回がGT初制覇となった『バラドヅィア』(赤兎牧場氏所有)だ。デビューから17戦目にしてようやくつかんだ栄光に赤兎牧場氏をはじめとする陣営も目を細めている。

レースは、スタートから抜け出した『トータルロジック』(エスケープハッチ氏所有)を先頭に、前・中・後の3つの馬群が形成される展開。バラドヅィアは、鞍上の鐘離昧騎手の指示通り中団の中央の位置を確保し、合図のときを待つ。ラスト3ハロンを過ぎ最後の直線、レースが大きく動き出す。前方の馬同士の間が少し広がったことを見て、鐘離昧騎手がバラドヅィアに離陸のサインを出す。一気に先頭に立ったバラドヅィアに、唯一食らいついたのが内から抜け出

した『ネイキッドキス』(どらきち氏所有)だ。ラスト200mを過ぎても2頭は並んだまま。ここから壮絶な叩き合いが繰り広げられる。しかしそれでも雌雄は決さず、並走のまま2頭はゴール板を通過。写真判定の結果、ハナ差でバラドヅィアが栄冠を手にすることとなった。

南部杯、JBCクラシックと、過去に出走したGTレースではいずれも1番人気だったが、『コットンフラワー』(ぐるぐる氏所有)、『ラフィアレイザー』(櫟士氏所有)に破れ、苦杯を舐めさせられてきた。それだけに今回のレースに対する思いは強く、見事その2頭を破ってのGT初制覇。長かった苦労がようやく実を結んだ瞬間である。

以前からそのポテンシャルは注目を集めていたが、今ひとつ結果が出ていなかったバラドヅィア。今回勝利の味をおぼえたことで、今後のレースにその才能を爆発させ

ることが予想される。5歳にしてまだまだ成長真っ只中、おそくしてその座に就いた砂の王が、さらなる栄冠を求めついに動き出す。

未来のスターに期待!

新シーズンに入り早2ヶ月。新駒も多く産まれてきたところで注目の2歳馬をピックアップしよう。

今回イチオシなのは『サダオカショージ』(田中の焼き飯氏所有)だ。スピード・根性・瞬発力をはじめとして、ズバ抜けた力を持っており、弱点が見当たらないというよりも、すべてが一級品という表現がぴったり。今年1年はしっかりと鍛えて、早くクラシック戦線での活躍を見たい。久しぶりにそう思わせてくれる大物である。過去に、12戦負け無しの名マイラー『マスーオ』などを育てた田中の焼き飯氏だけに、サダオカショージもきっちりと仕上げてきてくれるだろう。今後の動きには要注目だ。

サダオカショージ