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Live!スポーツ チャーチルタウンズ版 第5号

涙のG1初制覇!

マロノサキダルマ 砂の王者に輝く!!

府中のダート王!

重馬場の府中に降りしきる氷雨は、天から降りてきた勝利の女神だったのだろうか。

東京競馬場で開催された、今シーズン初めての中央開催GTレース・フェブラリーSを制したのは『マロノサキダルマ』(宇田麿氏所有)だ。この馬にとって、そしてオーナー自身にとっても、初めてのGT勝利となった。

決して華々しい道を辿ってきたわけではなく、デビューから苦労の連続だった。なかなか勝利が拾えないレースが続いたが、オーナーはこの馬の可能性を信じ、諦めることはしなかった。デビュー7戦目で重賞初勝利を飾るものの、勝ち切れないレースはまだ続く。しかしこの馬は、なぜか大舞台には力を発揮するようになる。GT初挑戦となったマイルCS南部杯で10番人気の2着という好走を見せると、JBCクラシック

でも3着に食い込み、次第に侮れない存在となっていった。前哨戦の平安Sでは2馬身半差の快勝。久々の重賞勝利を飾り、心身ともに充実した状態で今回のレースを迎えた。

レースは、得意の先行力で先頭集団の3番手につけ、流れに身を任せて進んだ。4コーナーを回り、直線に向いても脚色は変わらない。馬場が悪く伸び脚を欠く後続を尻目に、加速したスピードを失速させることなくゴール板を駆け抜けていった。

デビューから主戦を務めるめめこ騎手にとっても、嬉しいGT初勝利となった。苦楽をともにしたこの馬とのタッグで勝ち取ったこの栄冠に、嬉しさを隠し切れない様子だった。レース後は「この馬と出会えた自分は幸せ者。オーナーはじめ、スタッフの方々には本当に感謝しています。ありがとう」と語り、オーナーと固い握手を交わした。冷たい雨の中見守っ

ていた観衆は、この大きな感動に胸を熱くしたことだろう。

クラシック見えた!

春のクラシック前哨戦最大の戦い・弥生賞を制したのは『ダークゼウス』(競馬キング)だ。

ダークゼウス

フルゲートの18頭で争われたこのレース、白毛がよく映えるこの馬は先頭集団に加わった。無理に先頭に立とうとすることもなく、まんまとレースの流れをマイペースに持ち込むことに成功。最後の直線、他馬が必死に追い込むものの、その白い馬体は華麗に逃げてゆく。2着に1馬身のリードを保ったままゴールした姿からは、まだまだ余力があることさえ感じさせる圧巻の内容だった。

このレースを勝利し、無傷の4連勝。無敗のクラシック制覇がいよいよ現実味を帯びてきた。まずはクラシック初戦、かつて父も制した皐月賞制覇へ向けて、最高のスタートを切った。