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Live!スポーツ アスコット版 第16号

新長距離王誕生!

春の天皇賞はマキナリュカオン!

圧巻・レコードV!

5月1週に京都競馬場で行われた天皇賞(春)では、1番人気の『マキナリュカオン』(唯識氏所有)が期待に応えて勝利し、今シーズン無傷の3連勝で初GT勝利を飾った。

前走のトライアルレース・芝3000mの阪神大賞典を、3番人気ながら勝利した勢いはまさに本物。最後の直線までもつれた今回の勝負も、先頭に踊り出た後は1度も後続にその位置を譲ることは無かった。叩き出したラップタイムは3分13秒9、堂々たる芝3200mのレコードタイムだ。

「今回も粘り強い競馬をしてくれましたよ。3コーナーの坂を上る手応えが非常に良かったので、あとはゴールまでのシナリオがはっきりとイメージできました。抜群の反応で、直線では楽しみながら乗れました」と語るのは、鞍上の神薙雛焚騎手。今回のレコード

タイムについて聞かれると、「意識はしていませんでしたが、やはりこの馬は強いということが証明された形で、嬉しく思います」と笑顔で答えた。

かつては菊花賞の最有力候補と言われながら、海外遠征後の調整不足が響き、期待を大きく裏切る結果となってしまった。有馬記念でも古馬勢や同世代に遅れを取り惨敗したが、今シーズンからは得意のステイヤー路線に戻り、堅実に勝ち星を伸ばした。得意路線での初GT制覇に、陣営は相当自信を持ったことだろう。今後の動向から目が離せない。

新馬への期待度は?

今シーズン誕生した2歳馬達は続々と入厩を開始し、思い思いのまま育成されている。記者が目に付いた競走馬を2頭ほど紹介する。

1頭目は『キャットマッチョ』(セツナの刻氏所有)。調教での走り

からは、既に大物感が漂っていることが見て取れる。ほぼ全ての能力において、文句のつけようが無い。牧場長の柏木氏が言うところの「夢を賭けてみたくなる」1頭だ。既に得意戦法も決めているようで、来シーズンのクラシックに大きな期待がかかる。

2頭目は『サイドエリア』(昭和ファーム氏所有)。キャットマッチョに負けず劣らず、こちらも非常に潜在能力が高そうだ。しかし、芝・ダートでの調教ではあまり脚に合わないのか、あまりいい走りを見せておらず、レースの際は蹄鉄を履き替えるなどの工夫が必要になってきそうだ。

今シーズン、現時点でこのアスコットサーバーに誕生している2歳馬達の中では、正直特に飛び抜けた存在は少なく、どの馬が出てきてもおかしくない状況だ。ここに掲載されなかった競走馬にも大いにチャンスがある。馬主達の奮起に期待したい。

キャットマッチョ / サイドエリア