競馬伝説Live!

Live!スポーツ

Live!スポーツ アスコット版 第12号

大外で見せた見事な脚

世界の凱旋門賞をルーネイトエルフが制す

外勝負が功を奏す!

凱旋門賞で国内馬が快挙!10月1週に行われた凱旋門賞、世界から強者の集まる競馬の祭典を制したのは、『ルーネイトエルフ』(閑人氏所有)だ。国外はおろか、国内のGTも勝ったことのないまさしくダークホースの快挙を、現地のメディアも大きく取り上げている。

スタートにやや出遅れたルーネイトエルフ、前へ出る機会をうかがうも、前を行く馬も猛者揃い、そうやすやすとコースを空けてはくれない。レースが動いたのは、最後のコーナーが終わろうかというまさにそのとき。内が空かないと見るや、げんぞう騎手は一気に大外に持ち出しムチを入れる。まるでコースを横滑りするかのように外に出たルーネイトエルフ。広く空いたスペースを前に、待っていましたといわんばかりに一気に駆け出す。長い末脚で集団を抜け、

ラスト200mからは同じく内から抜け出したラムタラ(システム馬)との一騎打ちに。激しいデッドヒートでも決着せず、ほぼ同時にゴールへと飛び込む。写真判定の結果、ルーネイトエルフに軍配が上がり、見事凱旋門賞を手にした。

初のGT制覇が海外ということで、今回の勝利がまぐれだったという声もあるが、決してそうではない。GT勝利がなかったとはいえ、今年のダービーでは2着に入り、その実力に期待する声が多かった。しかし、初の海外、しかも凱旋門賞での勝利までは誰が予想しえたであろうか。この日ルーネイトエルフに騎乗したげんぞう騎手も、「びっくりするくらい落ち着いていました。もしかするとこいつも失うものは何もないと思っていたのかも」と、その落ち着きに驚いていた様子。いやはや、このメンタルの強さには脱帽である。

これで次は国内GTに期待がか

かるところ。まだ未定ながら年末のジャパンカップ、有馬あたりへの出走が濃厚か。国内ファンにもGT制覇の勇士をぜひとも見せて欲しいものだ。

レコード勝利だプライドベック

凱旋門賞と同じく10月1週に中山競馬場で行われたスプリンターズS。下半期のスプリント王を決めるこの戦いを制したのは、『プライドベック』(鈴の介氏所有)だ。1分5秒1のコースレコードも叩き出し、名実共にスプリント王の称号を手にした。

現在、アスコットサーバーには、『セントスターナイツ』(ゼロ氏所有)というスプリント20勝の絶対王者ともいえる存在がおり、プライドベックにとってはこの王者超えが次なる目標となるだろう。GTなら来シーズン高松宮記念が格好の舞台となる。ファン待望の1戦が実現なるか、今後の両陣営の動きには要注目だ。

プライドベック