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Live!スポーツ アスコット版 第10号

ダート王へ残すはジャパンCD!

マヌエラサエンス ダービーGPを制す!

先頭譲らず王者の風格

9月3週に行われたダービーグランプリ、盛岡の地で勝利の美酒に酔いしれたのは『マヌエラサエンス』(みどりファーム氏所有)だ。7月に行われたジャパンダートダービーに続くダートGT連続制覇に、早くもジャパンカップダートの本命に推す声も多い。

レースは、スタートでハナを奪ったマヌエラサエンスが、そのまま最後まで先頭に立ち続けるという、完全勝利ともいえる展開。最後の直線では『ポニークーガー』(ひまわり氏所有)と競り合う場面も見られたが、それも末脚の伸びでかわし、トップでゴールを通過した。

タイムを見ると2分1秒3と前回出走のジャパンダートダービーと変わらないものの、展開はまさに王者のそのもので、前回よりもさらに成長している姿がうかがえる。「勝ちぐせがついた感じ。今回

はしきりに馬が行かせろとというので、それに合わせて行ってみたら、ビックリの展開でした。馬も強さを確信しているようですね」と、夏前からの3連勝で馬も騎手も自信をつけている模様。持ち前のスピードと強靭な精神力により一層磨きがかかったマヌエラサエンス。12月東京ダートの主役はこの馬で間違いない。

勝ったマヌエラサエンスの影に隠れているものの、見逃せないのが2着ポニークーガーだ。ジャパンカップダート、そして今回と2戦連続でゴール前の競り合いに敗れ、マヌエラサエンスの後塵を拝しているが、その能力は決して引けを取るものではない。何かのきっかけで勝利へのコツをつかめば、ジャパンカップダートでの雪辱も十分に考えられる。これからの2ヶ月で巻き返しなるか、非常に興味深いところだ。

秋の舞台へ駆け上がるのは?

9月4週には秋華賞・菊花賞へのステップレースが相次いで行われた。

阪神競馬場で開催されたローズSでは『ヒューイキエ』(ヴォーズ氏所有)が『キョウエイマーチ』(システム)との8馬身差を、最後の直線でひっくり返し見事優勝。6月のマーメイドS以来の重賞制覇。この勢いそのままに秋華賞へまずは名乗りといったところか。

同じ週に中山競馬場で行われたセントライト記念は『チャラシルヴァー』(ちゃら氏所有)が2着に2分の1馬身差をつけて勝利。こちらは5月の京都新聞杯以来の重賞勝利。調整が順調なところをしっかりと見せ付けた。

これらの勝利で、ヒューイキエは秋華賞に、キョウエイマーチは菊花賞に向けていい流れを作ることができたと言える。他の有力馬も加わりいよいよ本格化する秋戦線。1ヵ月後に迎える夢舞台で一躍スターにのし上がるのはどの馬か、今からレースが待ちきれない。

ヒューイキエ